キャリア上のロールモデルがいなければ「守破離」しかない

ロールモデルが見つからない?

キャリア上のロールモデルを探すことが難しい時代ですよね。

もちろん、仕事だけではなくライフスタイルという観点でも、「誰かのように」なることが難しい時代です。それだけ、選択肢が多く、変数が無限大であり、この傾向は益々拡大していくことと思われます。

いやいや、そうは言ってもキャリアのヒントってないの?

そうですよね。自分を含めて全ての人が未来に漠然とした不安を持っていることも事実です。突き詰めると「生きるとは何ぞや」といった禅問答になってしまいます。

では、キャリアの観点ではどのように考えればいいのか?

今、自分が所属している憧れの上司や先輩を目指すべきか?それとも時代の寵児のスタートアップのエグゼクティブを目指すべきか?

当たり前ですが、キャリアは「生き方」のため、正解なんてありません。ゴールではなく、道(プロセス)ですから、その道程(ルート)は、全ての方が「自分オリジナル」になります。

ただ、歩む過程で様々な人のマインドやスキルを真似ることは非常に重要です。

やっぱり物事を成就させる道は「守破離」

社会に出てすぐにハイパフォーマーになる方っていないですよね。

初歩的なことをコツコツ積み重ねて、様々な人に助けられ、失敗から学びながら、無意識に物事を成就できる自分になっていく。

仕事も人生も全て芸の道に通ずるものがあります。

それが、「守・破・離」です。

まずは、基本が自然にできる状態を目指す。大きな夢やビジョンを語るのは結構ですが、まずは足元の地味な作業のレベルアップです。

やがて、自分ならではの工夫を仕事に加味していく。もちろん、失敗と試行錯誤の連続でしょう。この「破」の段階が重要です。戦略的な失敗、試行錯誤。狙いのある試行錯誤をしている方と、そうでない方の差が出ます。また、周辺の人の影響が大きいため、所属企業のカルチャーがオリジナル性に自然と染みてきます。

それは、意思決定の軸であったり、思考のフレーム、時間感覚、オペレーション、PDCAやモニタリングの習慣など、無意識に行なう習慣・習性が、自分のスキルのベースとなります。年代ですと20代後半から30代半ばまでに醸成されます。

ここから先は、必ずしも全ての方が到達する道(環境)ではありません。

組織で働く場合には、強すぎる個性はオペレーション上のバグになります。よって、「守」のままでいい組織、多少の「破」を必要とされる組織が世の中の大半かと思われます。

多くのエグゼクティブを見ていると、「離」は意識して目指されているのではなく、自然と到達しているようです。また、外部環境により「離」せざるを得ない変化に巻き込まれている方も多くいらっしゃいます。

自ら意識して「離」のステージに移行される方もいらっしゃいますが、強い意思決定を及ぼした何らかの「原体験」がある方が多いようです。その多くが悪い出来事、どうしようもない環境変化であったりします。

やはり順風満帆の環境なのに、それを自ら壊せる人間は生理的欲求からしても、ほぼいらっしゃらないようです。

じゃあ、どうすべきか?

ロールモデルがいない。決められたルートなんかない。

一部の大手組織や公務員、士業、専門職を除くと、多くの方は結局、自分で考えて生きていくしかありません。

ロールモデルの摘まみ食いはしても、そっくりそのまま真似はしないこと。最初から人生の最短ルートなんて見えないですから、先ずは「方向性」レベルのザックリした計画で進んでいくしかありません。

但し、キャリア理論でいう「偶発性」を真に受けて、無計画で時間を無駄に過ごすことは避けた方がいいかと思います。

キャリアは振り返ると偶然の結果。だからこそ、逆に自分オリジナルの目標や計画(道筋)が重要になります。

事実、多くのエグゼクティブ(約3200名)に会ってきた結果、無計画で気が付いたら「こうなっていた」という方にお会いしたことはありません。その都度、手前に置いた目標に対して死に物狂いで試行錯誤されてきた方が殆どです。

これからは、これからも、未来永劫、自分の頭で考えるキャリア、生き方をしていくしかありません。

日々精進です。