会社依存型キャリアからの脱却

今日のテーマは、会社依存型キャリアからの脱却です。
全ての方に推奨するわけではないのですが、このテーマはキャリア人生で必須項目といえます。過去15年以上に渡り3200名以上のエグゼクティブとお会いしてきた中で見えてきた、ある「一定のキャリア成長フェーズ」を踏まえた上で、ご自身の方向性や現在位置確認のヒントにしていただきたいと思います。

会社依存型キャリアのリスクとは?

まず、会社依存が全て悪いわけではありません。素晴らしい仲間と、磨き込まれたオペレーションの中で、大きな成果を残すためには優れた組織が不可欠です。
今、活躍している会社でリーダーシップを発揮されることは、非常に崇高な人生だと思います。
但し、ここでの「会社依存型キャリア」とは、「目的・目標なき依存」のことをいいます。
自分の意思なき「依存」状態が大変なリスクを及ぼす恐れがある、ということです。
よって、所属する会社・組織の現状を常に客観視しつつ、社会全体、産業全体、企業内での自分の立ち位置や生き方を常に認識する必要があるのではないでしょうか。

具体的には、以下の点で会社依存型キャリアのリスクが考えられます。

  • 企業の寿命が個人のキャリア人生よりも短命になった点
  • 転職市場が高度専門職化(市場が成熟)している点
  • 市場価値・評価を踏まえた経験を踏まないと、一定の年齢以上で機会が激減する現実
  • 「独自性」なき能力は機械化・IT化・AI化に置き換えられる運命にある
  • 「独自性」なき人材は、若くて人件費の安い国内外の人材競争に巻き込まれる

どのタイミング良いのか?

会社依存型のキャリアから、「独自性」を目指すキャリアという方向性は分かったものの、キャリアを移行していくためには、タイミングが大切です。基礎的な能力を身に着けていないにも関わらず、エグゼクティブを目指した転職をしても、誰も見向きをしてもらえません。やはり、そこには戦略的なステップがあります。

キャリアの成長イメージ

キャリアの独自性を追求するステップには以下のようなフェーズがあります。

  1. 基礎を磨くフェーズ(学歴・就職した会社での能力開発)
  2. 能力証明(所属企業ブランド、携わる仕事での実績・創意工夫、問題解決力)
  3. キャリア・チェンジ(既存能力×〇〇で「独自性」をつけていく)
  4. 社会問題の当事者として「独自性」×「社会問題解決者」の道へ

特に重要なフェーズが「キャリア・チェンジ」です。
現在の自分の能力に何を掛け合わせるのか?
その結果、どんな独自性を生み出すのか?
ただ単に市場価値だけを意識するのではなく、キャリア・チェンジのフェーズ以降は自分の価値観に基づいた絶対価値(他人と比較する相対評価ではなく)を追求すべきです。

キャリア・チェンジへの移行タイミングは?

キャリアのステップは、現実的には個々人の価値観や環境、目指すゴールによって異なります。但し、キャリア・チェンジ(独自性を目指す)フェーズに移行するタイミングには、明確なポイントがあります。

キャリア・ビジョン(キャリアにおける意思)があるか?

この点が、キャリア・チェンジ移行期のポイントとなります。単に経済的自立を目指したり、安定を目指すだけの考えであれば、独自性を目指すのではなく、所属企業での安定したポジションの維持に努める方がおすすめです。
もし、あなたが何らかの社会課題・問題に対する「意思」があり、当事者として仕事を通じてリーダシップを発揮したいと自然と願うのであれば、「独自性」に向かうフェーズ=キャリア・チェンジ・フェーズに移行したと考えられます。

大切なポイント

最後にまとめです。
「会社依存型キャリアの脱却=あくまで手段・方法、リスク回避」です。
重要なポイントは、キャリア市場で「独自性」を目指す点。その理由は、生き抜くためでもあり、自分らしい生き方実現のためでもあります。

ポイントは以下との通りです。

  1. キャリアビジョン(貢献したい社会課題、ゴール、方向性、スローガンなど)が自然に人生のテーマとして醸成されているか?
  2. 自分の価値観の棚卸しを行なう
  3. 自分の市場価値を客観的に把握する&転職活動で市場価値を知る
  4. キャリアビジョンのためのパス・ルート(取れる選択肢)を2つ以上持つ
  5. 外部環境や価値観の変化に応じて、「ビジョン」と「現状分析」を定期的に行なう(できれば1年に一回程度、人生を見直す機会を持つ)

最後に大切なこと

人生100年時代において、仕事上のキャリアは人生の一部でしかありません。されど、日々の経済的自立を支える仕事は、人の心の多くを支配します。

ここで大切な点が、「バランス」です。人生目的、仕事、人間関係、お金、趣味、健康、など自分が大切にしたいテーマと、個々のビジョンを言語化し、日々バランスを調整することが重要です。

時には仕事80%という時期もありますし、家庭を大切にする時期もあるかと思います。たった一度の人生を無計画に生きてはならない、という点です。

人生戦略は「バランス」が重要。

この点を踏まえて、日々、自分の生き方を問い続けていただけますと幸いです。

日々精進